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連日完売!話題の窓口ベーカリー「フミグラフィコ」店主・堀内文さんと代々木上原。様々な個性が共存するこの街でお店を開く喜び

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2021年夏、代々木上原の街に、また一つきらりと輝くニューショップが誕生した。7月16日のオープン直後から今もなお行列&完売が絶えないそのお店は、SNSでも話題のベーカリー「fumigrafico(フミグラフィコ)」。 заявка на потребительский кредит наличными

 

 

ここは“窓口販売式”のパン屋さん。コーヒースタンドやパティスリーみたいにカウンターで欲しい商品を伝えて購入するスタイル自体は馴染みがあるけれど、それがパン屋さんとなるとなんだか新鮮。

このスタイルで営業していることもあって、人々の感情のやりとりが希薄になったコロナ禍でも、同店では“挨拶するように言葉を交わし、パンを通して人と人、心、そして街を結ぶ”、そんなフミグラフィコ流のコミュニケーションが生まれているみたいだ。

 

窓口で欲しいパンをオーダーして、窓口で受け取るスタイル。「いつものパンください」「今日も元気そうだね」そんな会話もしばしば。

もはや単なるベーカリーではなく、代々木上原のハートウォーミングスポットとも言える、フミグラフィコ。

今回は、その生みの親の人柄も知りたくて、一人で製造から販売までを行う店主・堀内 文さんに、お店についてだけでなく、フィミグラフィコ設立までの経緯や代々木上原への思いなども伺ってみた。

 

いらっしゃいませ、ようこそフミグラフィコへ。

この日もきらきらの笑顔で迎えてくれた店主の堀内 文さん、ショップオリジナルの手ぬぐい(販売中)を頭に巻いたスタイルもチャーミング。

ニューカマーながら、こんなにも大盛況。さぞかし有名なベーカリー出身のパン職人さんなのだろう、と、ここまでの職歴を伺えば、その答えは全くの予想外、意外なもので驚く。

「今はもうフミグラフィコ一本ですが、本職はグラフィックデザイナーでした。数年前、勤めていたデザイン事務所から独立し、フリーのデザイナーになった頃に自分のやりたい事を突き詰めたいと思って、元々趣味だったパン作りを本格的にはじめました。そこからはもう、どんどんパン作りに熱中していって。新しいオーブンを買ったり、アトリエを構えたり、作ったパンを売ったり、とにかくパン作りに纏わる全てが楽しくて楽しくて、気づいたらここまで来ていました」

 

趣味から仕事になったパン作り

フミグラフィコのパンは、ハード系がメイン。店の定番として毎日並ぶのは「国産小麦とライ麦のSourdoughカンパーニュ」と2種類のバゲット「フランス産小麦のバゲット」と「国産小麦のバゲット」(バゲット食べ比べセットも)で、その他のラインナップは日によって変わる。

「家庭用のオーブンだけでパンを焼いていた頃は、焼けるパンに限界がありました。でも、大きいハード系のパンを焼いてみたい気持ちが溢れて。大きいオーブンが欲しい、そんな本格的なオーブンを買うならば頑張って仕事にしてみようかな、と考え、念願のプロ仕様のオーブンをアトリエに導入。当時まだグラフィックの仕事も数多く手掛けていたのですが、オーブンが来た事で、そこは、グラフィックとパンの制作場として、新たな息吹が吹き込みはじめました」

 

フミグラフィコならではの味わいを追求し、同店のパンは全て自家培養酵母(自家製酵母)を使って作られる。

1日1種類だけ、焼き菓子も展開(週4日営業日のうち、2日ごとに焼き菓子のメニューが変わる)。この日はキャロットケーキ。他に、スコーンやブラウニー、プレッツェル、バナナブレッド、グラノーラが登場する日も。

店舗をオープンする前のアトリエで作られていたパンは、催事への出店やポップアップ、インスタグラム(Instagram)を介したオンラインストアのほか、ウーバーイーツ(Uber Eats)でのデリバリーで販売していたそう。

コロナ禍で私たちの暮らしも変化し、コロナ禍以前より食品の通販や食事のデリバリーは一般的になりましたが、その頃(コロナ禍前)は、“実物を見れないままパンを買うんですか?”といった、問い合わせも度々あったといいます。

 

出会いと勢いに導かれて。

実店舗のないベーカリーから、代々木上原のベーカリーに

 

そうして2年程、催事や通販で売るスタイルのパン屋を続けた頃、堀内さんの仕事の主軸は、グラフィックデザイナーではなく、パン屋になっていた。実店舗を持ちたいという考えが頭に浮かぶようになった時、偶然出会った物件が現在のお店に。

パン作りを趣味から仕事にした時のように、実店舗を持つと決めた時も、やっぱり勢いよく。

堀内さんの“純粋な想いを形にする力”、“まっすぐな考え方”は、パン作りと店作りの根底にも存分に反映されていることを感じずにはいられない。

「いつか自分がお店を出すなら代々木上原がいいな、と思っていました。この街には、様々な個性のある人やお店が、互いの良さを理解し、尊重しあいながら共存しています。美味しいことは前提で、唯一無二のパンを作るには、どうしてもコストがかかります。それでも私は、自分らしいこだわりのあるパンを作っていきたかったので、そのこだわりをわかって、好んで、購入してくれるようなお客さんが多い場所でベーカリーをやることは必然でした」

 

フミグラフィコのマークは、以前堀内さんが所属していたデザイン事務所の主宰 美登英利氏が手掛けたもの。堀内さんも愛用するオリジナル手ぬぐい(税込1,000円)は商品として販売されている。

実店舗をオープンしてからも堀内さんは、一人で切り盛り。前日からの仕込みに、朝からのパンを焼く作業(1日約150個ほど……!)。15時までに品をそろえ、お店を開けて接客・販売をし、夕刻以降は販売をしながら次の営業日に向けた仕込みを始める。

このほかにもメールやSNSでの対応、商品企画に経営管理などフミグラフィコにまつわる全ての業務をたった一人でこなすというのだから頭が上がらない。

“一生懸命、丁寧に、心を込めて仕事をすることの大切さ”を、改めて考えたい。

 

店主・堀内さんの一押しも!

定番商品を含む、この日のラインナップからエディターがチョイスした4品は?

 

01. フミグラフィコの鉄板バゲット

「フランス産小麦のバゲット」(税込400円)

シャンパーニュ地方の小麦をメインに、すべてフランス産の粉をブレンド。塩もフランスのゲランド、レーズン酵母で長時間発酵。

 

バキッ!と大胆に割ってみると……ハードな表面とは打って変わって、内側はしっとりとしていて、もちもちっと弾力のある生地。まずはトーストせずにこのままの質感・食感を楽しみたい。

 

02. 小麦とライ麦を使ったカンパーニュ

「国産小麦とライ麦のSourdoughカンパーニュ」(税込1,300円)、ハーフサイズ(税込700円)

北海道産の小麦とライ麦、そして、オーガニックの「ゆめかおり(小麦粉)」をブレンドして。

 

03. くるみのプチカンパーニュ / 04. キャロットケーキ

左から、「くるみのプチカンパ」(税込350円)、「ルヴァン種入りオーガニックキャロットケーキ」(税込600円)

「くるみのプチカンパ」は、その名の通り、くるみがたっぷり入ったプチカンパーニュ。レーズン酵母使用で、酸味はなく、くるみの香りまでしっかりと楽しめる。

「ルヴァン種入りオーガニックキャロットケーキ」は、オーガニックの人参がたっぷり入った甘さ控えめのキャロットケーキ。シナモン、ナツメグ、カルダモンのスパイシーな香りも相まって、味わい深い一品。

 

お店は15時のオープン前からすでに行列ができ、閉店時間前に完売してしまう日も多いですが、どうしても並ぶことは難しいという人もいるはず。そんな人は、店舗の前を通りかかって、もし商品があったなら、それはもうマストバイ!

そして、堀内さんにそのパンのこだわりを伺い、自宅に帰ってパンを食べるときに思い出し、フミグラフィコならではの味わいや美味しさを、口からだけでなく、心からもぎゅっと噛み締めてみてください。

 

fumigrafico

【住所】東京都渋谷区元代々木町9-6

【営業時間】15:00〜20:00 ※売り切れ次第終了

【定休日】日・月・木曜

【電話】080-5029-7278

【WEB】 HP / Instagram

 

ALL PHOTOS:SHUNYA SASAKI

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