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ドリンクとのペアリングで「新しいチョコレート体験」を!代々木上原のガトーショコラ専門店「Minimal The Baking」

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チョコレートブランドが手がける、話題のガトーショコラ専門店

夏の暑さが過ぎ去って、季節はもうすっかり秋。肌寒さを感じると、温かいドリンクやコクのあるチョコレートが恋しくなりますね。今回は、これからのシーズンにおすすめのガトーショコラ専門店「Minimal The Baking 代々木上原」をご紹介します。

代々木上原駅から徒歩2分。お店はバイクや自転車が通れない路地に佇み、どこか隠れ家のような雰囲気。民家をリノベーションし、店内は木の温もりを感じる心地よい空間になっています。カウンター4席、テーブル2席のこじんまりした作りなので、静かでリラックスした時間を過ごせます。

お店を展開するのは、今年で創業9年目になるチョコレートブランドMinimal。チョコ好きの方なら、きっとその名前を聞いたことがあるはず。Minimalは、国際的なチョコレート品評会で8年連続で入賞、これまでに83もの賞を受賞するなど、今国内外から注目されているチョコレートブランドです。

Minimalの創業当初からのこだわりが、Bean to Barと呼ばれるチョコレートの製造スタイル。「Bean(カカオ豆)からBar(板チョコレート)」というその名の通り、豆の選別・仕入れから加工・製造・販売までのチョコレートが完成するまでのすべての工程を自社で行っています。

「チョコレートを作る場合、基本的に2段階、ないしは3段階に工程が分かれているんです。原産地からカカオ豆を仕入れ、一次加工メーカーが製菓用チョコレートに加工し、最後に製菓メーカーが商品化する。それぞれが違う役割を行うことでチョコレートを大量生産しています。

意外と知られていませんが、カカオ豆は原産地によって味わいや香りなどの個性がかなり違うんです。一定の味わいを大量に生産する場合、カカオ豆それぞれの個性を消して加工します。でも僕たちは製造方法に素材を合わせるのではなく、素材の個性に応じて製造方法を変えることで、カカオの魅力を引き出せないかと考えました」

そう語ってくださったのが、Minimal The Baking 代々木上原店長の力武 元太さん。

「カカオの魅力を引き出すためには、製造工程で個性に合わせた細かい微調整が大事なんです。中でも焙煎は1分1℃単位で味わいが変わるので、技術が求められる繊細な工程。焙煎によって、甘味と苦味のバランスを調整しています。

カカオ豆の挽き方にもこだわっていますね。多くのチョコレートは滑らかな食感になるようカカオの粒度を舌に感じないように細かく挽いて仕上げています。でも、Minimalではカカオの食感と香りをダイレクトに楽しんでもらうために、あえて粗挽きに。製造工程を他社と分業せず、それぞれの工程で職人と代表が細かい調整を重ねて、カカオの個性を生かしたチョコレートを作っています」

話を伺い、普段あまりカカオ豆を気にしたことがありませんでしたが、かなり奥深い世界なのだなと気づきました。個性を潰され大量生産されるカカオ豆に比べたら、自らの個性を生かして唯一の味へと導いてもらえるMinimalのカカオ豆がなんだか羨ましい…。

Minimalのチョコレート作りにおいて、個性豊かなカカオ豆は必要不可欠な存在と言えそう。きっと他にはないカカオ豆の仕入れ方があるのでは…と思い伺えば、創業当初から代表がアジア、アフリカ、中南米のカカオ農家に赴いて買い付けていると教えてくださいました。農家との接点のないエリアは地道に歩いて探したというドラマチックな裏話も!そうして出会った農家との関係は買い付けで終わらず、発酵や乾燥などの工程を指導して、毎年一緒に技術改善を繰り返しているんだとか。海外渡航できなかったコロナ禍はオンラインで醗酵の実験などの取り組みを行っていたそうです。

「カカオ豆は、同じ産地でも豆の状態や、風味などの特性は毎年変わるんです。そのため、定番の板チョコレートのレシピも、豆に合わせて一年単位で焙煎具合や砂糖の含有率を変えています」と力武さん。なんと、職人さんたちは年間 3,000 以上のレシピを開発しているそう。レシピと聞くと含まれている材料が多そうに思いますが、Minimalの板チョコレートの原料は「カカオ豆」と「砂糖」のみ。材料2つでもそれほどまでに微調整を重ねる必要があることからも、いかにカカオ豆が複雑な素材であるかが伝わってきました。

サイズや形状さまざまに割って食べられるようにデザインされたMinimalの板チョコレート。少量だけ口に入れたい、思いっきり齧りたい、誰かとシェアしたい…など、気分やシーンに応じて美味しく楽しく食べられるように設計されています。おしゃれなだけじゃなくて、とても機能的!

 

「自分好みの一皿が作れる」と大人気!ガトーショコラの食べ比べ

Minimalが板チョコレートの次なる挑戦として取り組んだ商品が、ガトーショコラ。ガトーショコラ作りにもBean to Barのチョコレート専門店ならではの技法が生かされていました。

「板チョコレートの焙煎の火入れ技術をチョコレート菓子の火入れに生かして、”カカオの香りを楽しむ焼き菓子”を目指しました。Minimalのガトーショコラはカカオが主役。なので甘さやリッチなバター感は抑え、チョコレート本来の味わいや風味を感じていただけるよう、重たくない焼き菓子に仕上げています。開店当初から開発を重ねて、今は常時6種類以上のガトーショコラを販売しています」

開発に8年かかった生ガトーショコラや、旬の素材を使ったシーズナルの限定商品など、ショーケースには食感や見た目が違う心踊るラインナップが。今秋のシーズナル商品は、蜜いも、そしてなると金時を使った2種類のガトーショコラ。焼き芋の黄金色や、輪切りの断面が映える、見た目も美しい一品でした。

ガトーショコラは一本単位からテイクアウトできますが、店舗で人気なのがイートインで楽しめるガトーショコラの食べ比べ。

「食べ比べは店頭から3種類のガトーショコラを選んでいただき、2センチほどにスライスして提供させていただいています。他にも食べたい種類があれば、追加でスライスを足していただくこともできますよ。

ベイクドタイプという製法が同じ二種を選べば、使っているチョコレートでの味わいの違いを、生とベイクドなら焼き方による食感の違いを楽しんでいただけます。選び方でいろいろな楽しみ方ができるので、何度も足を運んでくださる常連さんも多いんです」

 

コーヒーのプロフェッショナルに相談して楽しめる、ドリンクとのペアリング

選べるのはガトーショコラだけじゃないのが、このお店の次なる特徴。ここでは、ガトーショコラの美味しさを引き立てるドリンクとのペアリングを楽しめます。

「ペアリングしていただけるドリンクは、コーヒー、お茶、お酒ならクラフトビール、日本酒、ワイン、焼酎をご用意しています。どれもガトーショコラとの相性を第一に選び抜いたラインナップで、特にこだわっているのがコーヒー。香り豊かなガトーショコラには、浅煎りのコーヒーがマッチするので、コーヒーは全て浅煎りでセレクトしています。普段はチョコレートの焼き菓子には深煎りのコーヒーを合わせる機会が多いからか、ガトーショコラと浅煎りコーヒーの相性の良さに驚かれる方が多いですね。

今はONIBUS COFFEE、Switch Coffee、FUGLEN COFFEE、ハゼルコーヒーと4種類の異なるロースターの豆を置いています。

近隣の良いものを紹介したい思いがあるので、ご近所のロースターの豆を中心に置かせていただいています。美味しいと感じていただいたらそのまま歩いてコーヒー豆を買いに行くこともできるので、相互送客できたらいいなと。チョコレート屋ではあるんですけど、ここに来て飲んだことなかったロースターのコーヒーも一緒に楽しんでいただけたら嬉しいですね」

なぜこのコーヒーがガトーショコラと相性が良いのか、コーヒーの特徴をわかりやすく教えてくださる力武さん。伺えば、以前はFUGLEN COFFEEでバリスタとして働いていらしたそう。

「FUGLEN COFFEEで働いていた当時、店頭でMinimalのチョコレートを扱っていたんです。食べて、こんなに美味しいチョコレートがあるのか!と衝撃を受けて。浅煎りのコーヒーとの相性の良さにも驚きましたね。その体験が忘れられず、Minimalの一員になって、チョコレートの新しい世界を目指し始めました」

コーヒーとMinimalのチョコレート愛溢れる力武さんが提案してくださるペアリングは間違いない美味しさ。そして、力武さんとの会話で、チョコレートやコーヒーについて学べるのもこのお店の醍醐味です!

コーヒー以外の力武さんのおすすめを何点かご紹介を。日本酒のおすすめは秋田県の銘酒「新政」。チョコレート専門店で日本酒を合わせられるお店はかなり貴重!焼酎なら、鹿児島の芋焼酎大和桜。紅芋で作られた華やかな焼酎はチョコレートと相性抜群だとか。お茶なら、佐賀県嬉野に畑がある「EN TEA」のレモングラスほうじ茶や紅ほうじ茶を。爽やか香りや味わいは、フルーティーなチョコやフルーツを使ったガトーショコラと合わせるのがおすすめだそう。

お酒のラインナップや、カウンターというスタイルを生かして、第二第四金曜はお酒とのペアリングを楽しめるイベントを開催中。17時から開催されるので、イベント名は「ヨルミニマル」。お昼とはまた違う雰囲気や客層だそうで、デートやまったり語りたい二軒目としてお邪魔するのも良さそうです。

 

今回の取材では特別に板チョコレートとガトーショコラをそれぞれ試食させていただきました。

まずは「NUTTY」という定番の板チョコレートを。一口かじると、チョコレートとは思えないほどのザクっとした食感に驚きました。その食感からナッツが入っているのかと思いましたが、それがカカオ豆。カカオ豆というと苦い印象があったのですが、ほのかに甘みを纏っていて、カカオ豆を感じるたびに口の中に幸福感が広がります。もう一種の「FRUITY」はさらに新体験。かじるとトロピカルフルーツを食べているかと思うほどの酸味が!チョコレートで酸味や爽やかな味わいを感じたのは初めてで、個人的にこちらの味が特に好みでした。

ガトーショコラはベイクドタイプの2種を食べ比べさせていただきました。2種の作り方は全く一緒で、違いは使っているチョコレートのみ。先ほどの「NUTTY」と「FRUITY」の板チョコレートが使われています。褐色、そして赤みがかった茶色と、どちらも見た目は板チョコレート同様の色味。板チョコレートの色がここまで反映されているのは、無駄な材料が極力省かれているからなのだろうなと感じました。

一口いただくと、ガトーショコラでは味わったことのないさっぱりとした食べやすさに驚きます。しっとりした生地の中に、カカオニブと呼ばれる細かく刻まれたカカオ豆がカリッと出てきて、なんとも楽しい!ガトーショコラの表面にはチョコレートがたっぷり上掛けされていて、Minimalのチョコレートを贅沢に味わえるのも嬉しかったです。特に印象的だったのが「FRUITY」で作られたガトーショコラ。リンゴを思わせる爽やかな味わいで、不思議とお酒っぽさも感じました。渋みのあるワインなどに合いそう!

Minimalの板チョコレートやガトーショコラは、これまで食べてきたヨーロッパ生まれのものとは全く別物な印象。無駄を削ぎ落とし、素材の良さを活かす日本食に通ずる製法で進化を遂げた、日本独自のチョコレートだなと感じました。

チョコレートブランドとしての次なる挑戦

「Bean to Barの認知は以前より広まってはいますが、まだまだこれから。これからもカウンターというお客さんに近い距離感で真摯に魅力をお伝えして、より多くの方に新しいチョコレート体験をしていただけたらいいなと思います。素材にも工程にもこだわっているので伝えたい情報が多くて、どうしても説明が長くなっちゃうのが悩みですね(笑)」

チョコレートを新しくするというコンセプトの元、店舗ごとに全く違う業態に挑戦するMinimal。11月末には、4店舗目となるMinimal The Specialty 麻布台ヒルズがオープンします。これまでにチョコレート、ガトーショコラ、パティスリーと店舗展開し、次はミニマルの各店舗の人気スペシャリテをコースで体験できる店舗だそう。Minimalの良いとこどりが楽しめるとあって、こちらも気になります!

クリスマスにはチョコレートのシュトーレンも販売予定とのこと。店舗に行けない方はぜひオンラインストアをチェックしてみてくださいね。これからクリスマス、バレンタイン、ホワイトデーとチョコレートを楽しめる季節がやってきます。自分へのご褒美やパーティーの手土産、また特別な人へのギフトとして、新しいチョコレート体験を楽しんでみてくださいね!

Minimal The Baking 代々木上原

【住所】〒151-0064 東京都渋谷区上原1-34-5
【営業時間】11:00〜19:00 (定休日なし)
【TEL】 03-6407-8292
【WEB】 HP /Instagram

※イートイン・テイクアウト・Uber Eats可

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