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ブータン料理店「ガテモタブン」。唐辛子はおかず、王道の家庭料理が味わえるレストラン

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今年の春に店舗もメニューも一新し、リニューアルオープンした代々木上原のブータン料理専門店「ガテモタブン」。現在も店舗を構えるこの場所で、2006年にオープンし(当時はブータン料理を主軸としたレストラン)、今年16年目となるお店です。歌舞伎役者の中村 勘三郎さんがしばしば来店していたことでも知られています。

お店の目印はベートーベンのオブジェ。開店初期から同店が所持していて、メニューの味や店長が変わっても受け継がれてきたという、店の歴史を繋ぐもの。

オープンのきっかけは、オーナーが学生の頃に初めてブータンを訪れ、その食文化に衝撃的な感動を受けたこと。のちに大学の文化祭で「ブータンキッチン」という模擬店を開き、それがガテモタブンの原点に。

オーナーの二人。左から、臼田香太さん、飯島麻奈美さん。共に「アトリエタイク」というデザイン会社でデザイナー業も行う。

 

ガテモタブンのブータン料理

ガテモタブンが目指すのは、観光客向けの料理ではなく、現地の人が食べている家庭料理としてのブータン料理。とは言え、“ブータン料理”と聞いて、具体的なメニューが浮かぶ人は少ないかもしれません。

代表的なものは、ブータン人が毎日のように食べる唐辛子とチーズの「エマダツィ」や、ごちそうの豚肉と大根の「パクシャパ」などの料理。ほかに、チベット由来の「モモ」という蒸し餃子も押さえておきたい一品です。これらのメニューについては後ほど紹介します。

 

「ブータンの唐辛子」の旨味を楽しむ

TV番組などでブータン料理は、“辛い料理”として取り上げられることも多いけれど、具体的には、激辛料理というより「世界一唐辛子を良く使う料理」であり、私たちにとって一般的には調味料として用いることの多い唐辛子を、ひとつの「野菜」として食べるのが特徴。(ただ近年、若者は食の欧米化が進み、特に辛い料理は苦手な人もいるのだとか。日本で飲酒を強要しないことと同様の流れといった具合に)

なお、ガテモタブンの料理で用いられる唐辛子は“ブータンの”唐辛子で、辛味だけでなく、旨みや甘みもじわじわと出てくるのが特徴。季節や収穫物により辛さが異なるとのことですが、そんなところにもナチュラルな家庭料理らしさを楽しんで。

ブータン以外の食材に関してはできる限り国産を使用し、日本の高品質な生産者の方々とブータン食材との絶妙なタッグを目指しているそうです。

 

店内は、30年後のブータンをイメージして

リオープンしたガテモタブンは3階建て。エントランス入ってすぐの1Fはカウンター席。

食事を楽しむ上でやっぱり気になるのが店舗空間。コロナ禍でリアルな空間体験の尊さに改めて気付かされて、お店での食事は以前にも増して楽しみになりました。

リニューアルしたガテモタブンの店内は「30年後の架空のブータン」がテーマ。1階が一番ベーシックで、上の階に行くほどブータンの家らしいムードに。

2階、あの貴重なビールサーバーが

 

3階、アクセントウォールのグレイッシュグリーン、カーペットのエンジ色、奥に覗くピンク色。クラシカルだけど新しさも感じるカラーバランスがいい。

16年前、ガテモタブンができる前、この物件はお肉屋さんでした。1階部分がお店で、2・3階、屋上は店主が暮らしていた自宅スペース。その壁や名残を生かしてガテモタブンは今回2度目となる改装を。

「ブータン人だったらどうする?ってことを常に考えながら内装デザインをしていきました。その甲斐もあってブータンによく行く人や旅行会社の人から“まるで、ここティンプー(ブータンの首都)だね!”とか“ブータン人のネイティブの人が行くお店だね!”と言われることもよくあります。自分が理想とするイイ感じの雰囲気が出てくるのは10年後くらいかな」とオーナー。

壁、床、天井。見れば見るほど味わい深い内装です。

壁に飾られたお面

 

ガテモタブンのオープン時に新宿LOFTのオーナーさんに制作してもらったという棚。店の歴史を感じられる、趣のある経年変化が美しい。

 

代々木上原にオシャレなインテリアのお店は数あれど、ブータンをテーマにしたお店は中々なさそう。昨今のオシャレレストランとは少々感度軸が異なる、まるでSF映画の世界を体験したような気分を味わえるガテモタブン。足を運んだ際には、インテリアもじっくりみて楽しんで。

最後に、ガテモタブンに初めて訪れたなら、絶対にチェックしてみてほしい4つのメニューをピックアップします。

 

ガテモタブンで味わっておきたい4品

 

01.「パクシャパ」

「パクシャパ」¥1,300 (ハーフ ¥700) ※記載の価格は全て税抜き価格です。

初訪問ならマストでオーダーしておきたい、ガテモタブンの人気No.1メニュー「パクシャパ」。豚バラ、大根、唐辛子を煮炒めした、ブータンの代表的なごちそう料理で、お祝いの席にはかかせない一品。豚肉は、赤身の旨味と脂身の甘みのバランスが良く肉質も柔らかな岩手県産の「岩中豚」を使用。大根に染み込んだブータン唐辛子の出汁と岩中豚の旨味がご飯に良く合います。

 

02.「エマダツィ」

「エマダツィ」¥1100 (ハーフ ¥600)

「エマダツィ」は、ブータンの国民的料理で、唐辛子とチーズを使って作られるシンプルな家庭料理。ブータンでは、唐辛子は調味料としてではなく、“野菜”として料理に多用され、それをごはんと一緒に食べる。ちなみに、ガテモタブンのエマダツィは、昔からブータンで良く食べられてきたさらっとしたスープスタイルで提案。これは観光客向けのアレンジが効いたものではなく、現地のリアルな風味に近いものだそうです。

 

03.「モモ+エヅェ」

「モモ+エヅェ」1個¥170

豚肉、玉ねぎを包んだ蒸し餃子「モモ」は、チベットやネパールでも食されている一品。国によりその仕様は異なるようですが、ブータンでは唐辛子と山椒を練り上げた「エヅェ」をつけていただきます。エヅェは各家で様々なバリエーションがあり、ガテモタブンでは粉末唐辛子を玉葱と油で炒めたものとなっています。モモのタネに使う豚肉は、配達日に挽いてもらった国産のロース。国内で製造される特注の餃子の皮を使ってお店で手作りされています。1個から注文できるのも嬉しい。まずはおひとつ試してみては。

 

04.「オリジナル クラフト ジンジャービア」

「オリジナル クラフト ジンジャービア」¥750 ※ノンアルコール飲料(AL0.5%)

フードと共にチェックしておきたいドリンクは、最近発売されたばかりの「オリジナル クラフト ジンジャービア」。英国生まれの“ジンジャービア”は、ジンジャーエールのルーツと言われる飲料で、生姜に柑橘、各種ハーブやスパイスを、酵母の力でビールのように発酵させたノンアルコール炭酸飲料(AL0.5%)。生姜作りから手がけるginger bug inc.とガテモタブンのコラボレーションラベルが目印。お土産としてもどうぞ(お土産の場合¥700 ※店内飲用価格と異なる)。

このほかに、海外から完全冷却便で運ばれてくるビオワイン各種や、長野県のワイナリー・Rue de Vinの「Rue de Vin シードル」(¥3200)も要チェック。同シードルは爽やかなテイストで、ビールよりもあらゆる料理のお供にぴったりです。ちなみにRue de Vinは、オーナーの臼田さんと飯島さんのデザイン会社(アトリエタイク)がデザインディレクションを行なっているワイナリーで、シードルのラベルデザインも手掛けられているそう。

ノンアルコール派は、前述の「オリジナル クラフト ジンジャービア」はもちろん、カンナビジオール20mg配合の炭酸飲料「CBDX」もお店の一押しドリンクです。

 

「自信を持って、今が一番美味しい!」と語る同店スタッフ。進化し続けるガテモタブンの新境地レシピを味わいに行ってみよう。次の休日のグルメは、多分絶対ガテモタブン!

 

Gatemo Tabum ガテモタブン

【住所】東京都渋谷区上原1-22-5

【営業時間】11:30-14:00 / 18:00-22:00(L.O.21:30)※現在、不定期営業中

【電話】03-3466-9590

【WEB】 HP / Instagram

※週末にイベント開催も予定。詳細は随時掲載。営業日カレンダーを要確認。

 

ALL PHOTOS:SHUNYA SASAKI

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