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代々木上原で愛されて27年。老舗お弁当屋「金兵衛」についてのアレコレ

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代々木上原駅東口を出て徒歩3分ほどのところに、ランチタイムを中心にいつも行列を作っているお店があります。それが、毎日2000食ものお弁当を販売する「魚屋さんのお弁当 金兵衛」。

地元住民を中心にテレビや雑誌業界からも愛されるこの名店は、30年近く代々木上原で営業を続けています。

お弁当といえば、どちらかといえばガッツリ食べられる肉類が一般的には人気。しかし金兵衛の代名詞となっているのは、屋号にも含まれた「魚」のお弁当。

もちろん肉のお弁当も販売していますが、1日に出るうち3/4は魚のお弁当なのだとか。それだけに「魚のおかずがおいしいお弁当屋さん」として、23区内全域を見渡しても唯一無二の存在感を放っています。

毎日通うローカルも多いこのお店は、どんな経緯で代々木上原に出店することになったのでしょうか。また、そのおいしさの秘訣とは?

今回は特別に工場内部にもお邪魔して、多くの人から愛されるお弁当屋さんについてアレコレ聞いてみました。

 

生産は店舗奥にある工場にて

お店は全部で4店舗あります。代々木上原本店、代々木上原分店、日本橋店、八重洲店。

すべてのお弁当は代々木上原本店の奥にある工場で作られていて、ここからすぐ隣にある分店、そして東京の東側に構える2店舗へと出荷されるのだとか。

今回、案内してくれたのは副店長の稲垣さん。同店の成り立ちについても教えてくれました。

――金兵衛さんはどういった経緯で生まれたのでしょうか?

稲垣さん:もとは居酒屋でした。場所は同じく代々木上原。で、あるときからその居酒屋の一角を使って、お弁当を販売するようになったんですね。1996年のことでした。そこから次第にお弁当作りをメインにシフトチェンジしていき、今の業態に。

そもそもは社長が裏方の仕事というか、いわゆるロケ弁を食べる機会のある人だったんです。そんななかで「ロケ弁は肉や中華ものが中心で脂っこいから、魚があったらヘルシーでいいよね」ということでお弁当作りを始めたと聞いています。

――そういった理由があってお魚のお弁当が多いんですね。どれくらい種類があるのでしょうか?

稲垣さん:魚のお弁当の種類でいえばシャケとサバが各4、カレイとヒラスが各2、あとは銀だらですかね。西京漬けや赤味噌、代々木上原分店限定の照り焼きなど、味は3〜4種類といったところ。鶏肉や豚肉のお弁当もありますよ。

代々木上原分店にずらりと並ぶお弁当たち。どれにしようか思わず目移りしてしまいます。

――1番人気のお弁当は?

稲垣さん:やっぱり、銀だらの西京漬けですかねえ。1日に2000食ほど作るんですが、そのうち400くらいはこの商品です。

定番の銀だら西京漬け弁当

――稲垣さん推しのお弁当はなにかありますか?

稲垣さん:そうですね、どれもおいしいのですが……(笑)。珍しさでいうと、カレイのお弁当とか。西京漬けや照り焼きなど、ご飯が進む味付けなのでオススメですね。

 

小樽から届けられるこだわりの魚たち

金兵衛で取り扱う魚は、すべて北海道は小樽から取り寄せたもの。これはオープン当初から変わらないこだわりなのだとか。

小樽の提携工場と金兵衛とで味噌の味付けなどを決め加工をしてもらい、それが金兵衛に届けられます。そして工場で調理がなされ、みんなが大好きなあのお弁当が作られているのです。

――これはなんの魚ですか?

稲垣さん:銀だらです。こんな感じで味噌漬けの状態でうちに届いて、調理をしていきます。これでだいたい、130枚くらい。

稲垣さん:提携している工場の社長さんが、もともと新千歳空港とかに海産物を出している会社の工場長だった方で、食材や調理に関する知見が豊富。だからいろんな業者さんとお知り合いで、常に質のいい魚を届けてくれるんですよ。

――この工場ではどれくらいの人が働いているのでしょうか?

稲垣さん:トータルで40名ほど。各自担当があって、テーブルごとにやることが大別されています。たとえば卵焼きや、白滝、煮物の担当といった具合ですかね。

 

ご飯はお弁当の命!

続いては、代々木上原分店の奥にあるご飯専門の工場へお邪魔することに。中に入ると、そこはおいしそうな炊きたてご飯の匂いに満ちていました。

――ご飯は作る場所が別なんですね。

稲垣さん:そうなんです。おかずとご飯を同じ場所で作ると、容器にご飯を入れるのを待たないといけなくて。

そのタイムロスを無くすために、まずはご飯をこっちで作って、きちんと冷まして、あとはおかずを入れるだけという状態にしてから向こう(代々木上原本店)へ運びます。

――なるほど。ご飯は冷ました方がいいのですね。

稲垣さん:お弁当を作るときは、冷ますという工程がすごく大事なんです。やっぱり、冷ましてからじゃないと食材が痛みやすいので。

炊きあがったご飯を撹拌機と呼ばれる機械に入れて粗熱を取って、そこから容器に詰めていきます。

――金兵衛さんの容器は内側が銀色になっているのが特徴的ですが、これにはどういった意味があるのでしょうか?

稲垣さん:これは試行錯誤してできた容器でして、うちでしか使われていないものなんですね。内側の銀色はご飯がひっつきにくくなっていて、これにより最後の1粒までおいしく食べていただける作りとなっているんです。

 

昼前に狙いを定めてぜひ

銀しゃけ昆布醤油焼き弁当

小樽から仕入れるこだわりの魚を中心とした、多様なお弁当を展開する金兵衛。店舗に併設された工場で1つ1つ丁寧に生産されるがゆえに、多くの人の心を掴んで離しません。

「売店」と呼ばれる代々木上原分店は、お昼前に売り切れになることもしばしば。早めの時間帯に足を運び、ぜひお気に入りのお弁当を見つけてみてくださいね。

天気のいい日に、金兵衛のお弁当を持って代々木公園でピクニックするなんて最高ですよ!

 

魚屋さんのお弁当 金兵衛

●代々木上原本店
【住所】東京都渋谷区西原3-1-5
【営業時間】13:00〜17:00
【定休日】G.W・お盆・年末年始
※予約したお弁当の引き取りはこちら。13:00から「銀だら西京漬け焼き弁当」を少量販売

●代々木上原分店
【住所】東京都渋谷区西原3-1-7 翔原ビル1F
【営業時間】10:30〜売り切れ次第終了
【定休日】G.W・お盆・年末年始
※昼のお弁当販売はこちら

●予約受付
【予約受付時間】10:00〜17:30
【TEL】03-3468-6998
【FAX】03-3468-6690
【HP】魚屋さんのお弁当 金兵衛

 

ALL PHOTOS:SHO KATOH

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