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京都発、気さくな服屋による”東京ステーション”。「ロフトマン 東京」で、世間話ついでに買い物を。

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2021年10月、代々木上原駅から徒歩10秒の場所に、「ロフトマン 東京」がオープンしました。

ロフトマンは、京都と大阪に7店舗を構える人気セレクトショップ。関西圏以外の出店は、今回が初となります。

店舗は駅の東口を出てすぐのところ

実はこちらのロフトマン、2017年から年に数回のペースで、駅北口の「バーニッシュ」にてポップアップストアを開催してきました。なんでも、その際に触れた住民の感度の高さが一因となり、東京進出に至ったのだとか。

開放感のある入口

オープンから約2ヶ月経った現在は、予想していたよりも好調な来客数だそう。開店前のお忙しい時間をいただいて、ロフトマン 東京から見える代々木上原の風景や、今後の展望についてなど、あれこれと聞いてみました。

 

3坪のジーンズショップから始まった

左:取締役社長の木村 真さん 右:店長の上松哲也さん

──本日はよろしくお願いします。まずは、ロフトマンの成り立ちから教えてください。

木村さん:ロフトマンの前身は「キャプテン」という3坪のジーンズショップで、1976年、京都の一乗寺(いちじょうじ)にオープンしました。

現会長の奥様がデニムメーカーに勤めていたこともあり、当時の主な事業はジーンズの販売やリペア。そのほか、海外で買い付けたスウェットなどの取り扱いも。キャプテンはロフトマンで働いていたスタッフが店を引き継ぎ、現在も営業しています。

──最初はジーンズショップだったんですね。いつから「ロフトマン」の屋号を?

木村さん:キャプテンのスタートから5年後、今度は京都の今出川(いまでがわ)というエリアで、もう少しキレイめなヨーロッパ製のスラックスやシャツ、シューズなんかを売る店を始めたんですね。そのショップの名前が「ロフトマン」。当時ヨーロッパでは、いろんなアーティストが屋根裏に住み着いて、絵を描いたり楽曲を作ったりしていたんです。彼らは「ロフトマン」と呼ばれていました。それが屋号の由来です。

──木村さんが入社したのはいつごろでしょうか。

木村さん:1996年、会社が20周年の年に入社しました。僕は高校~大学時代にキャプテンやロフトマンへ足を運んでいたので、もともと知っている店だったんですよ。

実は大学卒業後は別の会社で1年ほど働いたんですが、「ちょっと自分には向いていないな。やっぱり、やりたい仕事に就きたい」と思うようになりまして。その会社を退職して、いざ自分になにができるのかと考えたとき、ロフトマンが頭に浮かんだんです。

──なるほど。「本当にやりたいこと」が、服屋さんだったんですね。

京都・寺町通にある「ロフトマン 1981」

木村さん:ええ。それで僕の入社の翌年、いまも同じ場所にある「ロフトマン 1981」を京都の寺町通に出店しました。そこから京都の近隣エリアに店舗が増えていって、2006年には大阪に初進出。ですが、うちはそもそも京都以外ではビジネスをしない方針だったので、当初は大阪への出店もあまり社内で歓迎されなかったんですね。ただ、結果的に大阪進出したことでロフトマンの認知度が上がり、取材をたくさん受けたりしたので、そこからは東京も見据えていました。

──2006年から今回の東京進出までに15年が経過していますが、なにか理由があったのでしょうか。

木村さん:そうですね…。見据えていたとは言うものの、やはり関西からだと東京は距離があるので、管理が大変だと思いまして。でも、だんだんと人が育ってきて、ロフトマンの認知度もさらに上がったので、ここらで東京へ行くか、と。ただ、まったく「満を持して」はいないんですけどね(笑)。

──なぜ代々木上原に?

バーニッシュで開催したイベントの様子

木村さん:4年ほど前から、駅前のセレクトショップ「バーニッシュ」さんでイベントをさせてもらってたんです。東京の方々に、まずはロフトマンを知っていただこうと思いまして。そこからイベントの回数を重ね、住民の方々と触れあっていくうちに、代々木上原にいい印象を抱きました。結果、いまでは周りの人からも「いい場所に出店しましたね」とよく言われます。

──ほかに候補の町はありましたか?

木村さん:千駄ヶ谷や清澄白河ですかね。東京進出にあたって、渋谷や新宿など商業感のあるファッションエリアは候補になかったんです。その辺りはうちの勝負どころではないな、と。大きな町で競合と比較されながら運営するよりかは、地域に根差したスタイルでやりたかったんです。

──関西の店舗とあえて変えている部分はあるのでしょうか。

 

パタゴニアやエンジニアド ガーメンツなど、人気ブランドを多数取り扱っています

木村さん:セレクトに関しては、とくに東京を意識したアイテムはないです。この店舗では、関西の7店舗が別注でやっているアイテムを、改めて紹介しているような感じで。それに加え、シーズンごとにバイヤーが選ぶものを、東京にいる僕と上松が地域性やトレンドを踏まえて店頭に並べています。

ただ、内外装は少し変化を持たせました。

これまではあまり店舗の内外装にクセを出さないようにしていましたが、ロフトマン 東京では入口ドアにステンドグラスを採用。昔のロフトマンの店舗でも小さな窓にステンドグラスを入れていたので、原点回帰という感じでしょうか。当時の雰囲気を踏襲しました。

それと、関西と比べて店舗がそこまで広くないので、天井を白にして開放感を出しました。天高は3m30㎝。もともと僕が、昔のネペンテスやナナミカの店舗を手掛けたグーファクトリー(目黒区にあるデザイン・設計事務所)さんと仕事をしたいと思っていたので、「せっかく東京でやるなら」と彼らに内外装のことはお任せしました。

 

代々木上原はローカリズムの強い町

──実際にオープンしてみて、この町に対してどんな印象をお持ちでしょうか。

自然光がたっぷりと入りこむ店内は明るく、気軽に立ち寄りやすい雰囲気

木村さん:関西の各店舗があるのは商業地区で、こちらは落ち着いた住宅街。当然、来客は関西のほうが多いです。ただ、この店は近所の人がフラッと立ち寄り、「犬の散歩用になにか欲しい」とパタゴニアの服を買っていったりするので、そのへんの違いは面白いですね。

──散歩用に!

木村さん:なんというか、「この町でお金を落とそう」って意識が住民にあるんじゃないでしょうか。それこそパタゴニアは、渋谷に行けば直営店がありますよね。でも、それをあえて代々木上原で買うというローカリズム。あと、ご来店いただいたお客さんの購入率は東京のほうが圧倒的に高いです。関西ですと、目から血が出るくらい接客しても売れないときがあったりするので(笑)。

──客層についての違いなどは?

木村さん:あまり大きな違いはありませんが、関西よりも年齢層は幅広いですね。本当にいろんな方がいらっしゃいます。もともと僕らのことを知ってくれている人や、関西から上京してきた人、犬の散歩ついでの人など…。

お客さんについて言えば、ロフトマン自体の説明をすることが多くなりましたね。「僕らは京都から来て、東京は初出店なんです」みたいな。ありがたいことに、関西ではロフトマンのことを多くの方々に知ってもらえていたので、そういった新鮮さは感じています。

──お住まいはもう東京に移したんですか?

上松さん:はい。この近くに家を借りて、引っ越してきました。

木村さん:僕は現状、単身赴任という形。こっちにいながら、関西にいろいろと指示を出しています。実はひとり暮らしをするのが初めてなので、東京に来たばかりのころは外食が続いていまして。代々木上原のお店もいろいろと行ってみたんですが、最近ではひとりの暮らしにも慣れてきたので、仕事が終わったら直帰してます(笑)。上松は関西でもひとり暮らしだったから、全然変わらない生活らしいんですけど。

上松さん:はい、関西のときとまったく変わらない生活を送ってます(笑)。

 

世間話のできる「町の服屋」を目指したい

──東京に来てから約2ヶ月が経ちました。なにか今後の展開は考えていますか?

木村さん:正直いまは、実店舗を出すこと自体どうなのかな、と思っています。

とくに大型店は考えていません。たとえば新宿の大型商業施設に、60~70坪の店を構えるのはちょっと違うなと。ただ、東京で求められているのは「なんでも揃う」大箱のような気もするので、難しいところですね。

寺町通にある「ロフトマン コープ キョウト」。ロフトマンはこの通りに4店舗を構えます

木村さん:僕らは京都で、寺町通というひとつの通りにいろんなスタイルの店を出しています。なので、この先東京で展開があるとすれば、それの代々木上原バージョンかと。たとえばこの近所で、次はレディースがメインの店、その次はアウトドア色を強めた店、みたいな。もちろん、人が育って、いい物件があればの話なんですが…。

それよりもイメージとしてあるのは、この店舗を東京のステーション的な役割にすることでしょうか。福岡や札幌の人がここで働いて、地元に帰って「お店を出したい」となったときに、ロフトマンの屋号を使うとか。そういうのは面白いかな、と考えたりします。

──たしかに、それは面白そうですね。

木村さん:でも、ロフトマン 東京のやり方が地方でも受け入れられるのか、という疑問はありますよね。代々木上原って、やっぱり特異性があるじゃないですか。たとえば先ほども言った、散歩のついでに来た人が服を買っていくというような。それと同じことを地方にも求めるのは、ちょっとどうなんだろうという部分はあります。

でも、もう過剰供給の時代は終わったと思うんです。だから適正な量の服を適正な人に販売する、というやり方がいいなと。

そのためには来ていただいた方と世間話をして、「お兄ちゃんおもろいな、なんか買ってくわ」みたいな、”町の服屋”を目指したいですね。ロフトマンはもともと、そういうコンセプトで始まったお店なので。ネットで見た商品をこの店舗に取り寄せて買ってもらうとか。ネット通販も極まれば現場に回帰すると思うので、お客さんとの触れあいを大切にするお店にしていきたいですね。

およそ半世紀の歴史を持つ老舗セレクトショップが初心にかえり、ローカルとの触れあいを意識してオープンしたロフトマン 東京。そこにはすでに、ゆったりとした空気が流れる代々木上原で、長年営業しているような”なじみ感”がありました。

近くを通りかかった方は、ぜひ気軽に訪れてみてください。町の服屋の気さくな店員さんと、世間話をしながら服を選ぶのも、楽しいはずですよ。

ロフトマン 東京
【住所】東京都渋谷区上原1-35-1ローズマンション代々木上原1F
【営業時間】12:00〜19:00※新型コロナウイルス感染拡大の影響により変更の可能性あり
【定休日】なし
【TEL】03-6416-8288
【SNS】Instagram  Twitter  facebook
【Online Store】LOFTMAN TOKYO

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